お客様のご要望

お客様の声は60年住宅

ここでは、お客様の声として、現実には100年住宅ではなく60年住宅を目指している事をお話しします。

私は20代前半から住宅リフォームの仕事に携わりました、それ以前は船乗りをしており、海の常識は、安全は念には念を入れて二重の安全対策を作るというものでした。 何かあった場合に、絶対に安全かどうかを確認出来なければ海には出れないのです。

海に出れば近くに助けてくれる人は誰もいないからです。二重の安全という姿勢は、住宅 リフォームの仕事についてからも抜けることはなく、いつも、なぜだろう、なぜこういう風に 施工するのだろう。今現在使われている工法は本当に間違いないものなのか?と常に考える 姿勢となり、そのおかげで沢山の間違いに気づくことが出来、独自の技術を築くことも出来 ました。とくに住宅再生リフォームの分野は歴史が浅く、まだまだ発展途上の分野でしたの で、その姿勢は大いに役だったと思っています。

お客様へ見積りにお伺いする際に、ご要望として、あんまりお金はかけたくないから安い工事で良いよ。と言われるお客様と、しっかりをした工事をして耐久性のある施工をしたい。 でも、高過ぎてもネー!と、象徴的な要望をされる場合があります。


20年近くこの仕事をやってきてますが、本当に一人もいないのです。中には沖縄独特の木造赤瓦の風情のあるお宅にお住まいの方もいらっしゃいましたが、それでもあと30年 もてば十分かな。とおっしゃるのです。私は思わず、こんなにりっぱな赤瓦のお宅は、 今はもう残ってませんし、お手入れをすればあと何年でも残せていけますよ。あと30年 とはもったいないじゃないですか!と言ってしまいました。

私は子や孫の、又、ひ孫の代までも残していけますよ。と提案したのですが、長男は独立 して、別に家を建ててしまったし、二男は県外に行ってずっと帰ってこない。この住宅を 使うのは私達夫婦までなんです。とおっしゃるのです。間取りも昔風だし、今の人には合わないよ、やっぱり若い人は瓦屋根は嫌がるんだよと、ますます説得力のある答が返ってきて 私は納得せざるおえませんでした。

この話は風情のある赤瓦と極端な例ですが、コンクリート住宅でもやはり、似たような返答が返ってきます。息子の代には建て替えるし、間取りも古いからねー!と、このような感じです。

何度も何度も同じような質問を繰り返すうちに、私は多くのお客様は100年住宅ではなくて、60年住宅を目指しているのだなとイメージ出来たわけです。それが分かってきて からは、お客様と話をするとき、私は、実際には60年住宅を目指しているという事実を 基準に話をするようにしています。

ひとりひとりに合った商品・工法をご提案

新築から60年、きれいに安全に安心して住める住宅を維持するのに、十分な工法を提案 し、それ以上に高額な工法を無理に提案しないという姿勢です。もちろん、非常に高耐久な 商品工法も紹介説明はしますが、あと何年住まわれますか、あと何年この住宅を建物を使いたいですか?と確認しながら、商品や工法を選んでいくと、ほどんどの場合60年住宅に 見合う工法や商品にたどりつきます。
そうやって不必要な予算はかけないようにお客様にご理解してもらうことが私の重要な仕事の一つと考えています。

どういう目的であと何年使いたいのか?という目的にあった工法を提案しているわけです が、弊社の仕事の仕方には、往々にしてお客様の立場で考え、一つの基準として現れてき ますので、ここで理解して頂きたかった次第です。